先端物理計測開発室 (AILAP)

先端物理計測開発室は物理計測機器を集約化・共用化した理学院物理学系の拠点施設で、共用品の提供等により最先端の物理学や関連分野の研究を後押しします。

関連リンク

特徴

先端物理計測開発室は、東京工業大学理学院物理学系を運営主体とし、物理学研究の最先端を切りひらく拠点となるべく2016年4月に発足しました。最先端の物理計測機器を集約化、共有化して、さまざまな研究活動を応援しています。

ここでは「放射線測定装置」「試料作製装置(化学処理室)」「工作室」の3つのカテゴリーで測定機器・施設の共有化を行っています。

「放射線測定装置」としては、規格化された電子回路モジュール(NIM、CAMAC、VME)やGe検出器などの放射線測定器を多数保有しています。電子回路モジュールは規格化されているので、これをさまざまな形で組み合わせ、加速器実験やその他の放射線測定実験などに使用できます。

「化学処理室」はドラフト、純水発生装置などを保有しており、簡単な実験用試料の作成などに活用できます。

「工作室」はフライス盤や旋盤などの基本的な工作機械を備えており、随時、実験器具の製作が行えるようになっています。

以上の機器の借り出しや使用は、カードリーダーを使った共用システムで可能です。どのような器具、設備を持っているかは先端物理計測開発室のWEB上で見ることができます。(http://www.ailap.phys.sci.titech.ac.jp/)システムはユーザーフレンドリーで使いやすいものとなっています。

期待される効果と今後の取り組み

物理学は、素粒子・原子核・宇宙や多様な物質の世界についての基本法則を追求する学問で、現代テクノロジーの土台をなすものです。「先端物理計測開発室」では物理学の実験、観測に欠かせない最先端の計測機器を集約化・共用化し、物理学の研究を後押しし、そのフロンティアを開拓します。国際共同研究の推進にも貢献します。

さらに、学部生や大学院生が最先端の物理研究に触れられる場を提供し、世界をリードする研究者や技術者を育てます。「先端物理計測開発室」はこうした取り組みによって最先端の物理研究・教育を推進するハブとなることが期待されます。一方、研究で得られる高度な物理計測技術は、最先端のテクノロジーの基礎となることも期待されています。

すでに、先端物理計測開発室は共有化された先端的計測機器(主として放射線測定装置)や汎用のドラフト、工作機械などを保有し、これを、さまざまな研究に提供し、最先端の実験、計測技術の開発・研究を促進しています。ユーザーフレンドリーなシステムを使って、カードリーダーベースで放射線測定装置、読み出し用の電子回路を借り出すことができ、ドラフトやフライス盤などを使用することができるようになっています。現段階では理学院物理学系の教員・学生が申請に基づいて使用できるようになっていますが、今後は、東工大の他部局や、東工大外の研究者・学生にユーザーを拡げていく予定です。

ページの先頭へ